航空特攻「知覧」を授業する 価格:¥ 1,848 納期:通常1〜2週間以内に発送 人気ランキング : 522,461位 定価 : ¥ 1,848 販売元 : 明治図書出版 発売日 : 2003-08
例えば、「8 特攻隊で愛国心を授業する」(小倉郁美氏の授業記録)には以下のような杜撰さがある。 (1)この授業の目標は「特攻隊の隊員が、自国のために命を投げ打って戦った事実があるということを知ること。」(64頁)とのこと。小倉氏は特攻隊の隊員に対して授業を行なったのか。 (2)広島の原爆の日が「8・5」と2箇所(65頁と66頁)に書かれている。これは単なる誤植か。それとも、小倉氏の無知によるものか。 (3)小倉氏は「ここでいう「戦争」とはなに戦争ですか。」(66頁)と尋ね、「太平洋戦争」という名前を確認する。次に「何年間くらい戦争は続いたと思いますか。」(66頁)と問い、正解は「一五年」だとする。しかし、直後に「一九三一年の満州事変をきっかけに中国との交戦が始まり、それがきっかけとなって一九四五年まで戦争が続いたことを話す。その中で太平洋戦争は後半の約四年間を指すことも話す。」(66-67頁)と書いてある。ならば、正解は「約四年」でなければならない。また、15年のうちの約4年間を「後半」と呼んでいいのか。 (4)いわゆる特攻の母・鳥浜トメさんの「生きている意味を考えてください」というメッセージを小倉氏は子供達に伝えた(71頁)。しかし、「授業を終えて」の条に「これ【引用者注:トメさんの話をしたこと】が授業をにごらせた。なぜなら、それを入れることによって、主題が「生命尊重」にすりかわっているからだ。」(72頁)とある。「生命尊重」にすり変わって何が悪いのか。小倉氏が考える「愛国心」(65頁・72頁)とは、「生命尊重」と両立しえないものなのか。だとしたら、ずいぶん物騒な「愛国心」である。また、自らがトメさんの話を授業に持ち出しておきながら、「これが」「にごらせた」というように責任を転嫁するのは、子供達に対してもトメさんに対しても失礼である。